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最後のおやつ
2020-07-10
今週は、小川糸さんの『ライオンのおやつ』を読みました
2020年本屋大賞のノミネート作だけあって、私が今年読んだ本の中では№1
主人公は末期がんの33歳の女性で『ライオンの家』というホスピスで過ごす約1か月間の物語です。
冒頭数ページ目にこの物語に引き込まれる一文が『明日が来ることを当たり前に信じられること』が羨ましいと・・・
全く同じ言葉を、2年前に肺がんで亡くなった友人から聞いたことがあります。本当に不安だったのだと思います
この物語には、ホスピスの入所者が最後に食べたいおやつをリクエストして、クジで選ばれたおやつをみんなで食べるシーンがいくつも出てきます。
彼女が決めたおやつは、お父さん(本当は叔父)の誕生日に作ったミルクレープ
私は人生最後のおやつとして何を選ぶだろう・・・・
おばあちゃんが作っていたソーダ饅頭。皮が固くて、大きな饅頭の葉を剥ぐときワクワクしたな
叔母が万能窯で焼いてくれたカステラ従妹と遊んでいて甘ーいにおいがして来ると何回も焼け具合を確かめに行きました
どちらも捨てがたい
ダンナにも聞いたら「母ちゃんが作った桜餅」と即答でした誕生日には桜餅を作ってくれていて10個くらい食べていたそうです
涙腺崩壊の本ですが、小川糸さんの『死ぬことは怖いことではない』という死生観がよく描かれています。